①省エネ走法
長距離走では短距離走と違い、少しでも負担を軽くして走らないと最後まで体力がもちません。
そのためには、短距離走よりも歩幅を細かく、着地している時間を短くすることが大切です。
着地の瞬間は、足に体重の3~4倍の負担がかかると言われています。
歩幅が大きいとそれだけ着地の際の衝撃が大きくなり、筋肉に負担がかかってしまうので、歩幅を細かくすること
また、着地している時間は、足が前に進むスピードと重力を受け止めている時間と言えます。
だから、着地している時間を短くすることを意識して、省エネ走法で走ることを心がけましょう。
トレーニング時に、歩幅を大きくしたり小さくしたり、着地時間を長くしたり短くしたり試してみて、自分に合った歩幅を見つけて下さい。
②体重移動
走るということは、体を前に進めていくこと、前に体重移動していくことです。
体の中心である腰に重心を置き、腰を前に出すイメージで走ると、足も自然と前に動き、スムーズに体重移動でき、楽に走れるようになります。
膝を前に出すイメージで走ると、重心が後からついてくる形となりマラソンには不向きです。
腰を折らずに上半身をうまく腰にのせることを意識し、やや前傾姿勢をとって、右足で蹴るときは左側の腰を、左足で蹴るときは右側の腰を前に出すイメージで走るようにしましょう。
また、正しい前傾姿勢を長時間維持できることも大切です。
中心軸がぶれない体幹を使った走りは、足を踏みつけた反発力をより効果的に推進力に変えることができるのです。
③地面を押す
筋肉には大きい筋肉を小さい筋肉があり、大きな筋肉ほど疲れにくく、小さい筋肉はすぐ疲れてしまう特徴があります。
ランニングでは、小さい筋肉であるふくらはぎでなく、大きい筋肉である太ももを使うよう心がけましょう。
ぴょんぴょん跳ねるような走り方はふくらはぎに負担がかかるので、腰と頭の位置を水平にキープするような上下動の少ない走り方をするようにしましょう。
地面を蹴り上げるというより、地面を押すようなイメージで走ると太ももを使った走り方になります。
④ 呼吸
一定のペースで走り続けられるよう、呼吸でリズムをとるようにしましょう。
呼吸のリズムは2回吐いて2回吸う「フッ・フー・ハッ・ハー」が基本です。
これを足の運びのリズム「右っ・左っ・右っ・左っ」と合わせて走るようにすると、楽にリズム良く走ることができます。
呼吸が苦しくなってきたら、深呼吸をたまに入れて、吐ききることを意識すると自然と吸うことができ、楽になると思います。
また、姿勢が悪くなって呼吸がしにくくなっている場合もありますので、フォームを再確認して、前かがみにならないよう背筋を伸ばして走るようにしましょう。
⑤腕振り
リズム良く走るには、腕の振りが大切です。
前後に大きく振ることによって、下半身を前に送り出す推進力とすることができるのです。
肘を90度に曲げて、肩甲骨を後ろに引くことを意識して、腕を横でなく前後に振ります。 そうすると上半身が後ろにひねられることによって、骨盤から下の下半身が前に押し出され走りやすくなります。
足が疲れてきたなと感じたら、腕の振りを意識して、足の動きをリードするよう心がけましょう。 この時肩に力が入っていると、下半身への連動の妨げとなるので、リラックスして振るようにしましょう。